産後の食事は何がいい?体の回復を助ける栄養食と避けるべき食材
こんにちは、明石めで鯛やの女将です🐟
私にも出産の経験がございます。あのころを思い返すと、とにかく必死でした。授乳、寝不足、体の痛み。自分のことなど後回しで、気づけば菓子パンをかじって済ませていた日もありました。
産後の食事について調べると、「これを摂りましょう」「あれは避けて」という情報がたくさん出てまいります。大切なことではあるのですが、全部守ろうとすると、食べることが義務のようになってしまいますよね。
この記事では、産後に摂りたい栄養のことをお伝えしつつ、いちばんお伝えしたいことは最後に書きました。どうか気を楽にして読んでくださいませ😊
1. 産後の体で、何が起きているのでしょう
産後の体は、思っている以上に消耗しています。
産後の体の状態
- 出血による鉄分の不足:貧血になりやすく、めまいやだるさの原因に
- 子宮や組織の回復:修復のためにタンパク質が必要になります
- 授乳によるエネルギー消費:母乳は血液から作られ、多くの栄養を使います
- ホルモンバランスの変化:心身が揺れやすい時期です
- 睡眠不足:回復に必要な休息が十分に取れません
つまり「消耗しているのに、栄養がどんどん出ていく」状態なのですね。だからこそ食事が大事だと言われるわけですが、同時にいちばん料理ができない時期でもあるという矛盾がございます🐟
2. 産後に摂りたい5つの栄養素
① タンパク質
体の修復と母乳の材料になります。産後にいちばん意識したい栄養素です。
多く含む食品:魚、肉、卵、大豆製品、乳製品
② 鉄分
出産で失われた血液を補います。不足すると、疲れやすさやめまいの原因に。
多く含む食品:赤身の魚や肉、レバー、ほうれん草、小松菜、あさり
③ カルシウム
母乳に多く含まれるため、不足しがちです。
多く含む食品:小魚、乳製品、大豆製品、小松菜
④ DHA・EPA
魚に含まれる脂肪酸で、赤ちゃんの発育にも関わるとされています。
多く含む食品:魚全般
⑤ 水分
授乳中は特に不足しがちです。意識して摂ってください。
おすすめ:水、麦茶、汁物(温かいものがよいですね)
こうして並べると大変に見えますが、「魚を食べて、汁物をつける」だけで、実はかなりの部分が満たされます。難しく考えなくて大丈夫でございます😊
3. 具体的に、何を食べればいいのか
栄養素の名前を覚えても、献立には直結しませんよね。具体的な食べ物でお伝えします。
| 食品 | 摂れる栄養 | おすすめの食べ方 |
|---|---|---|
| 白身魚(鯛など) | タンパク質、DHA | 消化がよく、産後の体にやさしい食材です |
| 鮭 | タンパク質、鉄、DHA | 焼くだけで一品に。使いやすい魚です |
| 卵 | タンパク質全般 | 手軽で栄養価が高い、頼れる食材 |
| 豆腐・納豆 | タンパク質、鉄、カルシウム | 調理不要。そのまま食べられます |
| 小松菜・ほうれん草 | 鉄、カルシウム | 汁物に入れてしまうのが手軽です |
| 根菜(大根、人参など) | 食物繊維 | 体を温めます。汁物や煮物で |
| お味噌汁 | 水分、塩分、具材の栄養 | 産後のいちばんの味方かもしれません |
特に汁物は、産後の強い味方です。水分が摂れて、体が温まり、具材で栄養も補える。しかも作り置きができます。「困ったら汁物」と覚えておいてくださいませ🐟
4. 気をつけたい食べ物・飲み物
「絶対に駄目」というものは、実はそう多くありません。量と頻度の問題とお考えください。
控えたほうがよいもの
- アルコール:授乳中は母乳に移行します。控えるのが基本です
- カフェイン:摂りすぎに注意を。1日1〜2杯程度なら問題ないとされています
- 生もの:食中毒のリスクを考えて。体調が万全でない時期ですので
- 水銀を多く含む魚:一部の大型魚は摂取量の目安があります
神経質にならなくてよいもの
- 甘いもの:極端に控える必要はありません。息抜きも大切です
- 脂っこいもの:毎日でなければ大丈夫。食べたい日もあります
- カレーなど香辛料:かつては避けるよう言われましたが、明確な根拠は乏しいとされています
※持病がある方、授乳のことで不安がある方は、かかりつけのお医者さまや助産師さんにご相談ください。ご自身の状況に合った助言をいただけます。
鯛は産後の方に向いた魚です
鯛は低脂肪・高タンパクで、消化のよい白身魚です。水銀の含有量も少なく、妊娠中・授乳中の方にも安心して召し上がっていただけるとされています。
身がやわらかく、食欲がないときでも喉を通りやすいのも、この時期にはありがたいところですね🐟
5. 料理する余裕がない日のために
ここがいちばん現実的な問題でございます。栄養の話を知っていても、作る時間も体力もないのですから。
① 調理不要のものを常備する
納豆、豆腐、ヨーグルト、チーズ、ゆで卵、バナナ。開ければ食べられるものを切らさないだけで、ずいぶん違います。
② 汁物をまとめて作る
具だくさんの汁物を鍋いっぱいに作れば、数食分になります。温めるだけで一品です。
③ 炊飯器に頼る
炊き込みご飯なら、材料を入れてスイッチを押すだけ。一品で栄養が摂れます。
④ 冷凍を活用する
小分けにして冷凍しておけば、必要なときに解凍するだけ。産後は冷凍庫が最大の味方になります。
⑤ お取り寄せ・宅配に頼る
頼ることは、手抜きではありません。体力を回復させることのほうが、ずっと大事でございます。
⑥ 片手で食べられるものを用意する
おにぎり、パン、カットフルーツ。抱っこしたまま食べられるものがあると、本当に助かります。

こちらは当店の鯛食べ比べセットを並べた食卓でございます。鯛めし、鯛の昆布〆、鯛のかぶと煮。炊くだけ、温めるだけ、解凍するだけで、これだけの食卓になります。
産後に「頑張って料理をする」必要はございません。こういうものに頼っていただくのも、立派な選択でございます😊
6. 時期別|産後の食事の考え方
| 時期 | 体の状態 | 食事の考え方 |
|---|---|---|
| 産後〜1か月 | いちばん消耗している時期 | 消化のよいもの中心に。とにかく休むことが優先です |
| 1〜3か月 | 少しずつ回復してきます | タンパク質と鉄を意識して。まだ無理は禁物です |
| 3〜6か月 | 生活のリズムが見えてきます | バランスを意識できるように。作り置きも始められます |
| 6か月〜 | 離乳食が始まります | 取り分けで、大人の分も一緒に。鯛は離乳食にも使えます |
最初の1か月は、食べられるものを食べるで十分です。栄養バランスを考える余裕なんて、ありませんもの。それでいいのです😊
7. 産後に鯛めしをおすすめする理由
数ある料理のなかで、私が産後の方にいちばんおすすめしたいのが鯛めしでございます。理由を並べてみますね。
産後に鯛めしが向いている6つの理由
- 炊飯器におまかせ:材料を入れてスイッチを押すだけ。台所に立つ時間が最小限です
- 一品で栄養が摂れる:タンパク質も炭水化物も、これひとつで
- 片手で食べられる:おにぎりにしておけば、抱っこしたままでも
- 何度かに分けて食べられる:一度炊けば、数食分になります
- 翌日はお茶漬けに:出汁をかけるだけ。食欲がない日でも喉を通ります
- 消化がよい:やわらかく炊けているので、体にやさしい一品です
そして何より、炊き上がりの香りがご馳走でございます。蓋を開けた瞬間、台所にふわりと出汁の香りが広がる。ばたばたした毎日のなかで、あの一瞬だけは「ああ、いいな」と思えるのではないでしょうか🐟
当店の鯛めしセットは、脂のりのよい愛媛の鯛を使っております。下ごしらえは済ませてございますので、炊飯器にセットするだけ。産後の台所で、少しでもお役に立てましたら嬉しく思います😊
8. 周りの方へ|差し入れ・贈り物のヒント
ご家族やご友人がこの記事を読んでくださっているかもしれませんので、少しだけ。
喜ばれる差し入れ
- 温めるだけのもの:調理の手間がかからないことが、何より大事です
- 片手で食べられるもの:抱っこしたまま食べられます
- 日持ちするもの:すぐに食べきらなくてよいと、気が楽です
- 汁物:水分と栄養が同時に摂れます
- 本人の好物:栄養より、まず「食べたいもの」を
気をつけたいこと
- 訪問のタイミング:授乳や睡眠の時間に重ならないよう、必ず事前確認を
- 冷凍庫の空き:産後の冷凍庫は、作り置きでいっぱいのことが多いのです
- 受け取れる日:生活が読めない時期です。日時を相手が選べる形が親切です
- アドバイスは控えめに:「〜したほうがいい」は、案外こたえるものです
お届け日を相手が決められるeギフトは、この時期の贈り物にとても向いています。「落ち着いた頃に受け取ってね」のひと言を添えれば、相手の負担になりません🐟
9. 女将から、いちばん伝えたいこと
もし産後、気持ちが落ち込む、眠れない、食欲がまったくないといった状態が続くようでしたら、それは頑張りが足りないのではございません。体と心が助けを求めているサインです。産婦人科や助産師さん、地域の保健センターなど、遠慮なく相談なさってくださいませ。頼ることは、立派な対処でございます🐟
産後の方におすすめのお品
10. まとめ
この記事のポイント
- 産後は「消耗しているのに栄養が出ていく」時期。でも料理はいちばんできません
- 意識したいのはタンパク質・鉄・カルシウム・DHA・水分の5つ
- 難しく考えず、「魚を食べて、汁物をつける」だけでかなり満たされます
- 絶対禁止のものは多くありません。アルコールとカフェインの量にご注意を
- 鯛は低脂肪・高タンパクで消化がよく、産後の方に向いた魚です
- 鯛めしは炊飯器におまかせ。片手で食べられて、翌日はお茶漬けにも
- 頼ることは手抜きではありません。体力の回復が最優先です
- そして何より、お母さん自身が「おいしい」と思える食事を
産後の毎日は、本当に大変です。よく頑張っていらっしゃいます。
どうか、ご自分を後回しにしすぎないでくださいませ。おいしいものを食べて、「幸せだな」と思える瞬間が、一日にひとつでもありますように🐟😊










女将のひとこと
ここまで栄養のことをいろいろ書いてまいりましたが、私がいちばんお伝えしたいのは別のことでございます。
産後の食事について調べると、「赤ちゃんのために」という言葉がたくさん出てまいります。母乳のために、発育のために、と。もちろん大切なことです。
けれど私は、お母さん自身が「おいしい」と思える食事をしてほしいと思うのです🐟
産後というのは、自分のことが全部後回しになる時期です。自分が何を食べたいかなんて、考える暇もない。気づけば立ったまま、冷めたごはんをかき込んでいる。私もそうでした。
でも、お母さんが幸せそうにごはんを食べている。その姿こそが、赤ちゃんにとっていちばんいいことではないでしょうか。
栄養バランスが完璧でも、義務のように食べていては、心が痩せてしまいます。少々偏っていても、「ああ、おいしい」と思える一食のほうが、体にも心にも効くことがあるのです。
ですから、どうか好きなものを、おいしいと思って召し上がってください。それが結局、いちばんの栄養になると私は思っております😊