鯛と他の白身魚の栄養比較!タラ・ひらめ・かれいとの違い
こんにちは、明石めで鯛やの女将です🐟
白身魚とひとくくりに言いますが、実はそれぞれずいぶん違う魚でございます。味も、食感も、栄養も。
「どれを選んでも同じでしょう」と思われるかもしれませんが、目的によって向き不向きがあるのですね。体重を気にされる方、栄養を摂りたい方、離乳食に使いたい方——それぞれに適した魚があります。
この記事では、代表的な白身魚を栄養の面から比べてみます。鯛を扱う店が書くことですので、多少の身びいきはご容赦くださいませ。ただ、他の魚のほうが向いている場面も正直にお伝えします😊
1. そもそも「白身魚」とは何でしょう
白身魚と赤身魚の違いは、筋肉に含まれる色素タンパク質の量によります。
違いが生まれる理由
- 赤身魚:長距離を泳ぎ続ける回遊魚。酸素を蓄える色素が多く、身が赤くなります(マグロ、カツオなど)
- 白身魚:あまり泳ぎ回らない魚。瞬発的に動くため、色素が少なく身が白いのです(鯛、ひらめ、かれいなど)
一般に白身魚は脂質が少なく、淡白で消化がよいとされています。離乳食や病後の食事に白身魚がすすめられるのは、このためですね。
ただ、白身魚のなかでも差はございます。次の章で見てまいりましょう🐟
2. 栄養を一覧で比べてみます
| 魚(100gあたり) | エネルギー | タンパク質 | 脂質 | DHAの目安 |
|---|---|---|---|---|
| 鯛(マダイ) | 約130kcal | 約20g | 約5〜6g | 約600〜900mg |
| 鱈(マダラ) | 約72kcal | 約18g | 約0.2g | 約70mg |
| 鮃(ヒラメ) | 約96kcal | 約20g | 約2g | 約180mg |
| 鰈(マガレイ) | 約90kcal | 約20g | 約1.3g | 約130mg |
| 鮭(シロサケ) | 約130kcal | 約22g | 約4g | 約800mg |
※おおよその目安です。天然・養殖、部位、時季によって大きく変わります。特に鯛は養殖と天然で脂質にかなりの差があります。
こうして並べると、特徴がはっきり見えてまいります。
数字から分かること
- タンパク質は、どれも20g前後でほぼ横並びです
- 大きく違うのは脂質。鱈はほぼゼロ、鯛は5〜6g
- 脂質が多いほどDHAも多い傾向があります
- カロリーの差も、ほぼ脂質の差によるものです
つまり、「低カロリーを取るか、DHAを取るか」という選択になるのですね。どちらが優れているということではなく、目的次第でございます😊
3. 鯛|バランスのよい万能選手
栄養の特徴
- タンパク質がしっかり(約20g)
- 脂質は適度(約5〜6g)。白身魚のなかではDHAが多いほう
- ビタミンB群、ビタミンD、タウリンなども含みます
- 糖質はほぼゼロ
こんな方に
- 栄養バランスを重視したい方
- DHAも摂りたいが、脂質は控えめにしたい方
- 家族みんなで同じものを食べたい方
- お祝いの席にふさわしい魚をお探しの方
鯛の良さは、どれも「そこそこ以上」であることだと思います。極端に低カロリーではありませんが、極端に脂っこくもない。DHAも白身魚にしては多い。バランスがよいのですね。
加えて、味のクセがなく、やわらかく、誰にでも食べやすい。「続けられる」という点では、いちばんかもしれません🐟
4. 鱈(たら)|いちばん低カロリー
栄養の特徴
- 脂質がほぼゼロ(約0.2g)。白身魚のなかでも際立っています
- カロリーも約72kcalと、群を抜いて低いのです
- そのぶんDHAは少なめ(約70mg)
- タンパク質はしっかり摂れます
こんな方に
- とにかくカロリーを抑えたい方
- 胃腸が弱っているとき、病後の食事に
- 脂質制限を指導されている方
気をつけたい点
- 加熱すると水分が出て、身が縮みやすいのです
- 淡白すぎて、物足りなく感じる方もいらっしゃいます
- 魚アレルギーの報告が比較的多い魚でもあります
カロリーだけで言えば、鱈にはかないません。これは正直にお伝えしておきます。徹底して脂質を抑えたいなら、鱈が最適でございます😊
5. 鮃(ひらめ)|上品な高級魚
栄養の特徴
- 低脂質(約2g)でカロリーも控えめ
- タンパク質はしっかり(約20g)
- DHAは鯛より少なめ
- エンガワの部分はゼラチン質が豊富です
こんな方に
- 上品な味わいを好まれる方
- お刺身で楽しみたい方
- 低脂質でタンパク質を摂りたい方
気をつけたい点
- 天然物は高価です
- 身が薄く、調理法が限られることも
- 一般の家庭料理には使いにくい面があります
鮃は、刺身でこそ真価を発揮する魚だと思います。あの繊細な食感は格別ですが、日常の食卓に毎日というわけにはいきませんね🐟
6. 鰈(かれい)|使いやすい家庭の味
栄養の特徴
- 低脂質(約1.3g)で低カロリー
- タンパク質はしっかり(約20g)
- ビタミンDが比較的多いとされます
- DHAは控えめです
こんな方に
- 手頃な価格で白身魚を食べたい方
- 煮付けがお好きな方
- 日常の食卓に取り入れたい方
気をつけたい点
- 小骨が多く、お子さまやご年配の方には食べにくいことも
- 種類が多く、それぞれ味わいが違います
鰈の煮付けは、家庭料理の定番ですね。手頃で栄養もあり、日常使いには優秀な魚でございます。ただ骨が多いのが、小さなお子さまには難点かもしれません😊
7. 目的別・どの魚を選ぶか
| 目的 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| とにかく低カロリーに | 鱈 | 脂質ほぼゼロ。この点では群を抜いています |
| DHAも摂りたい | 鯛 | 白身魚のなかでは多いほう。バランスがよいのです |
| 離乳食に | 鯛 | やわらかく、骨が扱いやすく、アレルギーの心配も比較的少なめ |
| ご年配の方に | 鯛 | やわらかく、骨が大きく取りやすい。消化もよいのです |
| 刺身で味わいたい | 鯛・鮃 | どちらも刺身向き。好みで選んでください |
| 日常の煮付けに | 鰈 | 手頃で、煮付けに向いた魚です |
| お祝いの席に | 鯛 | 「めでたい」に通じる縁起物。これは他の魚にはない強みです |
| 病後・胃腸が弱っているとき | 鱈・鯛 | どちらも消化がよい魚です |
8. 食感と味の違い
栄養だけでなく、食感や味も選ぶうえで大事なところです。魚屋の目から見た違いをお伝えします。
| 魚 | 食感 | 味わい | 向く調理法 |
|---|---|---|---|
| 鯛 | ほどよい弾力。加熱してもふっくら | 上品な甘みがあり、旨味も強い | 刺身、鍋、煮物、焼き物、炊き込みご飯——何にでも |
| 鱈 | ほろりと崩れる。やわらかい | 非常に淡白。味つけに左右されます | 鍋、ムニエル、フライ |
| 鮃 | こりっとした歯ごたえ(特に刺身) | 繊細で上品。噛むほどに甘みが出ます | 刺身、昆布〆、カルパッチョ |
| 鰈 | ふんわりやわらかい | 淡白ながら、ほのかな甘み | 煮付け、唐揚げ、焼き物 |
鯛の強みは、どんな調理法にも応えてくれることだと思います。刺身でよし、焼いてよし、煮てよし、炊き込んでよし。一尾でコースが組めるほど幅が広いのは、白身魚のなかでも鯛ならではでございます🐟
9. 女将が思う、魚の選び方
明石めで鯛やのお品
10. まとめ
この記事のポイント
- 白身魚はタンパク質がほぼ横並び。大きく違うのは脂質です
- 脂質が多いほどDHAも多く、カロリーも上がります
- 鱈は脂質ほぼゼロで最も低カロリー。ただしDHAは少なめ
- 鯛はバランス型。白身魚のなかではDHAが多いほうです
- 鮃は刺身向き、鰈は日常の煮付けに向きます
- 離乳食・ご年配の方・お祝いの席には、鯛が使いやすい魚です
- 数字だけでなく、続けられるかどうかで選んでくださいませ
白身魚とひとくくりにされがちですが、それぞれに個性があり、得意な場面があります。
その日の目的と気分に合わせて選べるようになると、食卓はもっと楽しくなるのではないでしょうか。
どうぞ、いろいろな魚を味わってみてくださいませ🐟😊










女将のひとこと
栄養の数字を並べてまいりましたが、最後に正直なところを申し上げます。
数字だけで魚を選ぶ必要はないと思っております🐟
鱈のほうがカロリーは低い。これは事実です。けれど毎日鱈を食べ続けられるかというと、なかなか難しいのではないでしょうか。淡白すぎて、だんだん物足りなくなってくる。
私は30代後半で思わぬ病気をして、食と健康について考えるようになりました。そのときに学んだのは、続かないものに意味はないということでした。
どんなに数字が優れていても、食べたくならないものは続きません。それより、「これなら毎週食べたい」と思えるものを選ぶほうが、結局は体に届くのです。
鯛は、栄養の面でも悪くありませんし、何より飽きずに食べられる魚でございます。刺身、鍋、煮物、炊き込みご飯——同じ魚とは思えないほど表情が変わりますから。
どうぞ、数字と好みの両方で選んでくださいませ。おいしく続けられることが、いちばんでございます😊