妊娠中の栄養に魚料理を!鯛に含まれる葉酸・鉄分の役割を解説
こんにちは、明石めで鯛やの女将です🐟
妊娠中は、食べるもの一つひとつが気になりますよね。「自分が食べたものが、この子の体を作っている」——そう思うと、自然と慎重になるものです。
私にも経験がございます。あのころは小魚をおやつに食べたり、魚料理を意識して摂るようにしておりました。
この記事では、妊娠中に必要な栄養と、魚がどう役立つのかをお伝えします。難しく考えすぎず、できる範囲で取り入れていただければと思います😊
1. 妊娠中に特に必要とされる栄養素
妊娠中は、ふだんより多く必要になる栄養素がいくつかございます。
特に意識したいもの
- 葉酸:妊娠初期に特に重要とされます
- 鉄分:妊娠中はとにかく不足しがちです
- カルシウム:赤ちゃんの骨をつくる材料に
- ビタミンD:カルシウムの吸収を助けます
- タンパク質:赤ちゃんの体をつくる材料です
- DHA:赤ちゃんの発育に関わるとされます
こうして並べると大変に見えますが、魚を食べることで、このうちいくつかはまとめて摂れます。特にビタミンD、タンパク質、DHAは魚が優秀な供給源でございます🐟
2. 葉酸|妊娠初期に欠かせません
葉酸のはたらき
- 細胞分裂やDNAの合成に関わるビタミンです
- 妊娠初期の摂取が、赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスク低減に関わるとされています
- 赤血球を作るのにも必要です
いつ摂るのが大事か
神経管が作られるのは妊娠のごく初期(妊娠4〜5週頃)とされています。つまり、妊娠に気づく前後の時期なのですね。
そのため、妊娠を希望する段階から摂っておくことがすすめられています。
多く含む食品
緑黄色野菜(ほうれん草、ブロッコリー、菜の花)、レバー、豆類、いちご、海苔など
※厚生労働省は、妊娠を計画している方・妊娠初期の方に、食事に加えてサプリメント等からの摂取もすすめています。詳しくはかかりつけの先生にご相談ください。
正直に申しますと、葉酸は魚にはあまり多く含まれません。野菜や豆類から摂っていただくのが基本でございます。
私も妊娠して初めて、葉酸という栄養素の大切さを知りました。それまで聞いたこともなかったものですから、驚いたことを覚えております🐟
3. 鉄分|妊娠中はとにかく不足しがちです
妊娠中、ほとんどの方が直面するのが鉄分の不足でございます。
なぜ不足するのか
- 血液量が増えます:妊娠中は、血液の量が1.5倍近くまで増えるとされます
- 赤ちゃんに優先的に送られます:母体より胎児が優先されるのです
- 出産時に大量に失われます:産後の回復にも影響します
不足するとどうなるか
- 疲れやすい、だるい
- めまい、立ちくらみ
- 動悸、息切れ
- 顔色が悪くなる
- 出産時の出血に対して、体力が持ちにくくなります
健診で貧血を指摘される方は、本当に多いものです。「気をつけていたつもりでも足りない」というくらい、妊娠中の鉄分需要は大きいのですね。
※貧血と診断された場合は、医師の指示に従って鉄剤を服用してください。食事だけで改善するのが難しいこともあります。
4. 鉄分を効率よく摂るコツ
鉄分には、吸収されやすいものとそうでないものがございます。
| 種類 | 吸収率 | 多く含む食品 |
|---|---|---|
| ヘム鉄 | 吸収されやすい | 赤身肉、レバー、赤身の魚(かつお、まぐろ)、あさり |
| 非ヘム鉄 | 吸収されにくい | ほうれん草、小松菜、豆類、海藻 |
吸収を助けるもの
- ビタミンC:非ヘム鉄の吸収を助けます。柑橘、パプリカ、ブロッコリーなど
- タンパク質:こちらも吸収を助けるとされます
吸収を妨げるもの
- タンニン:濃いお茶やコーヒー。食事の前後は少し時間をあけるとよいとされます
- 食物繊維の摂りすぎ:ただし便秘対策にも必要ですので、バランスで
魚のなかでは、赤身の魚(かつお、まぐろなど)に鉄分が多く含まれます。ただし、まぐろは水銀の摂取量に目安がありますので、量にはご注意くださいませ。
鯛は白身魚ですので、鉄分はそれほど多くありません。鉄分は、赤身肉や緑黄色野菜、あさりなどから摂っていただくのがよいかと思います🐟
5. カルシウムとビタミンD
カルシウム
赤ちゃんの骨をつくる材料です。不足すると、母体の骨から供給されてしまいます。将来の骨の健康にも関わりますので、意識して摂りたい栄養素です。
多く含む食品:乳製品、小魚、大豆製品、小松菜、海藻
ビタミンD
カルシウムの吸収に欠かせません。いくらカルシウムを摂っても、ビタミンDがなければ吸収されないのですね。
多く含む食品:魚全般、きのこ類、卵黄
日光を浴びることでも、皮膚で作られます。
魚はビタミンDの優秀な供給源です。小魚なら、カルシウムとビタミンDを同時に摂れますね。
妊娠中に小魚をおやつにされる方がいらっしゃいますが、これは理にかなった方法でございます😊
6. タンパク質とDHA
タンパク質
赤ちゃんの体をつくる材料であり、母体を支える栄養素でもあります。妊娠中期以降は、必要量が増えるとされています。
魚は低脂肪でタンパク質を摂れるのが利点です。体重管理が必要な時期にも向いています。
DHA
体内でほとんど作れないため、食事から摂るしかありません。赤ちゃんの脳や神経、目の発達に関わるとされています。
胎盤を通じて赤ちゃんに届けられるため、妊娠中は特に意識したい栄養素です。
妊娠中に「魚を食べましょう」とすすめられるのは、タンパク質・DHA・ビタミンDが同時に摂れるからでございます🐟
7. 鯛から摂れる栄養と、足りないもの
正直に申し上げますと、鯛だけですべてがそろうわけではございません。何が摂れて、何が足りないかを整理しておきますね。
| 栄養素 | 鯛での摂取 | 補いたい食品 |
|---|---|---|
| タンパク質 | ◎ しっかり摂れます(約20g/100g) | — |
| ビタミンD | ◎ 摂れます | — |
| DHA | ◎ 白身魚では多いほう | — |
| ビタミンB群 | ○ 含まれます | — |
| 葉酸 | △ 少なめです | 緑黄色野菜、豆類、海苔 |
| 鉄分 | △ 少なめです | 赤身肉、あさり、小松菜 |
| カルシウム | △ 少なめです | 小魚、乳製品、大豆製品 |
鯛の役割
鯛はタンパク質・ビタミンD・DHAを、低脂肪で摂れる食材です。
葉酸や鉄分、カルシウムは、野菜・豆類・赤身肉・小魚などで補ってください。鯛しゃぶの鍋に小松菜や豆腐を入れるだけでも、ずいぶん補えますよ🐟
妊娠中でも安心して召し上がれます
鯛(マダイ)は、厚生労働省が妊婦さん向けに摂取量の目安を示している魚には含まれておりません。量を気にせず召し上がっていただけます。
なお、注意対象のなかに「キダイ」という魚がありますが、これは「レンコダイ」とも呼ばれる別種で、一般に食べるマダイとは異なります。
8. 時期別・意識したいこと
| 時期 | 意識したいこと |
|---|---|
| 妊娠を希望する段階 | 葉酸を意識して。食事に加えてサプリメントも検討を |
| 妊娠初期(〜15週) | 葉酸が特に大事な時期。ただしつわりがあれば、食べられるものを |
| 妊娠中期(16〜27週) | つわりが落ち着く頃。鉄分・カルシウム・タンパク質をしっかり |
| 妊娠後期(28週〜) | 赤ちゃんの成長が加速。引き続き鉄分を。体重管理も意識して |
特につわりの時期は、栄養のことを考える余裕がありません。あの時期は「食べられるものを食べる」で十分です。
無理に栄養を摂ろうとして、かえって気持ちが追い詰められてしまっては本末転倒。つわりが落ち着いてから挽回すれば、十分間に合います😊
9. 女将の経験から
妊娠中におすすめのお品
※持病がある方、体重管理や貧血の指導を受けている方は、必ずかかりつけの先生の指示に従ってくださいませ。この記事は一般的な情報をまとめたものです。
10. まとめ
この記事のポイント
- 妊娠中に特に必要なのは葉酸・鉄分・カルシウム・ビタミンD・タンパク質・DHA
- 葉酸は妊娠のごく初期に重要。希望する段階から意識を
- 鉄分は妊娠中とにかく不足しがち。ビタミンCと一緒に摂ると吸収が助けられます
- 魚はタンパク質・ビタミンD・DHAを同時に摂れる優秀な食材です
- 鯛は葉酸・鉄分・カルシウムが少なめ。野菜や赤身肉、小魚で補ってください
- 鯛(マダイ)は水銀の摂取量の目安が示されている魚ではありません
- つわりの時期は「食べられるものを食べる」で十分です
妊娠中の食事は、気をつけることが多くて大変に思えるかもしれません。
けれど、そのときに身についた習慣は、きっとその後も続いていきます。赤ちゃんのためだけでなく、ご自身のこれからのためにも。
どうぞ無理なく、おいしく。穏やかな妊娠期間でありますように🐟😊










女将のひとこと
私にも妊娠・出産の経験がございます。あのころを思い返すと、食べるものに対して、かつてないほど真剣だった気がします🐟
自分ひとりの体ではない。食べたものが、この子の体を作っている。そう思うと、自然と選ぶものが変わってまいりました。
私は小魚をおやつに食べたり、魚料理を意識して摂るようにしておりました。カルシウムも、ビタミンDも、DHAも摂れますものね。
そして妊婦のときに初めて、葉酸という栄養素の大切さを知りました。それまで聞いたこともなかったのですが、こんなに大事な役割を担っているのかと驚いたことを覚えております。
おかげあってか——と申し上げてよいのか分かりませんが、娘はたいへん健康に育ちました。日頃から病気も少なく、先日二十歳を迎えました。親としては、ただありがたいことでございます😊
妊娠中に知った栄養のことは、いまも続いております。特に鉄分は、日頃から意識して取り入れるようにしております。年齢を重ねるにつれ、体に大事な役割を担っていることを、体が感じている——そんな気がするのですね。
妊娠中の食事は、赤ちゃんのためだけではないのだと思います。そのときに身についた習慣が、その後のご自身の体を支えていく。そういうものではないでしょうか。
どうぞ無理のない範囲で、おいしく召し上がってくださいませ。あまり神経質にならず、楽しい食卓でありますように🐟